日本でも大人気の ORT です。総論的なことは省きます。「どのレベル/セットを選べば良いかわからない」など買い方に迷っている人向けに、実際買って使ってみた感触を書いた記事です。最安購入先つき( 2019 年 3 月時点も変わらずです)。
※2020 年 9 月現在、Book People はコロナの影響で新規オーダーを受け付けていないとのこと
- 安く買えるのはどこ? – 選び方 (1)
- 充実した公式サイトが学習をサポート
- 英国版 ORT Level 1 – 3 (33 冊セット)
- 英国版 ORT Level 4 – 6 (25 冊セット)
- 品質や不良品の話 – 選び方 (2)
- 日本版とのお値段比較 – 選び方 (3)
- ORTのレベルについて – 選び方 (4)
- 我が家の利用状況
【安く買えるのはどこ? ー 選び方 (1)】
ORT は人気があり、イギリスからの輸入コストもかかるため、日本で買うとどうしても高価なものになってしまいます。
なので私はいきなり本家を買う前に、まず予習をしました。国内で発売されている本『イギリスの小学校教科書で始めるリーディング』に、Stage1 〜 2 から 10 話が CD つきで収録されています。そして ORT の活用方法も詳しく載っています。予習の結果、楽しく続けられそうだったので購入に至りました。
というか私がハマってしまって、「全冊買おうかな?音声ペンも欲しい 😆 」となり、色々と調べていました。ORT の中にはこの Kipper くんシリーズの他にも色々なシリーズが存在します。Kipper くんシリーズだけ揃えたとしても、それこそ結構な金額になります・・・メルカリで見つけた中国版でも 10 万円以上 😯 その商品は削除されているのか、今は見当たらないのですが。
まぁ DWE に比べたら、えいっ!て買えなくもないお値段ではあります。まとめて買うほど一冊あたりは安くなるし。でも一括購入は旦那に止められました 🙄 そこで私も冷静になり、結局は「先のシリーズまで買っても、子供が気に入らなかったら無駄だよね 😐 」と考え直し、徐々に買い足すことにしました。
そういえば昔の親は、訪問販売の百科事典なんかを何十万も出して買っていたものです。我が家もご多分に漏れず、ブリタニカ百科事典の英語絵本とカセットテープが大量にありました。でも気に入って読んでいたのは私だけ。他の兄弟は見向きもせずでした。
なので一括購入には慎重になった方が良いかもです。予習した上で「全部読みたい」熱が冷めない場合は、ママが読むつもりで買っても良いんじゃないですかね。ママが読んでいれば、子供も読みたがるし。
【充実した公式サイトが学習をサポート】
公式ページには、日本語訳やガイド、音源があります。英国版については音源が無いのですが、日本語訳はほとんどカバーしています。
[Oxford University Press Japan の ORT のページ]
同出版社の英語学習リソースサイト “Oxford Owl” も大変充実しており、ユーザ登録すると ORT も含む 100 冊以上の eBook が見られます (ログイン後、Free eBook Library へ)。私が買った本とは内容が被っていませんでした。
一括購入を止めた所で、とりあえずは以下のセットを買いました。年中セール中のイギリスのオンライン本屋さんで、最安で購入できました。メルカリで同じものが売られていますが、自分で取り寄せた方が大分安く入手できますよ 😆
【英国版 ORT Level 1 – 3 (33 冊セット) の内容】
イギリスの本屋さん The Book People の商品ページ
ビニールパックに入っています。


↓中身はこれ。”フォニックス編 (Phonics)” と “お話編 (First Stories)” が入っています。親用の Teaching Guide も入っています。


【英国版 ORT Level 4 – 6 (25 冊セット) の内容】
イギリスの本屋さん The Book People の商品ページ
こちらも同様に、”Phonics” と “First Stories”、ガイドブックが入っています。


【品質や不良品の話 ー 選び方 (Part2)】
英国版、日本版、中国版、韓国版・・・色々バージョンがあるようです。
私も安く揃えたいのはやまやまですが、中国製品はあまり信頼できず、英国版を購入しました。信頼できるショップもあるとは思いますが、私の場合は公私共に、平気で仕様の違うものが送られて来ることが一番多かったのがその国なので、警戒しているからです。
まぁ英国版でも問題が無かったわけではなく、Level 4 – 6 セットのビニールパックのボタン部分が取れていたり、58 冊中 1 冊に落丁がありました 😐 ケースの壊れは私は気にならないのですが、ページが抜けているのはさすがに困ります。届いてすぐに、中身も一通りチェックした方が良いです。
上の落丁の件、その後のお話は以下の記事にて。
【日本版とのお値段比較 ー 選び方 (3)】
似たようなセットもので、日本向けの “Trunk Pack” があります。入っている本の中身が、私が買った英国版とは異なります。一部、被っているものもあります。
中身が違うので本当は比較になりませんが、 日本版 60 冊+CDセットと英国版 58 冊セットを比べてみると、約 4 万円 vs 約 8,500円(レートと決済方法によって変動)。4 倍以上も違いました。 CD がいらない・日本版とは違うストーリーでも別に構わない人には、絶対に英国版がお得です (どのストーリーも面白いですよ!)。セールと円高ポンド安のタイミングに合えば、もっと安く手に入るかもしれません。
「CD が欲しい」「日本語ガイドが欲しい」、あるいは予算に余裕があり、梱包や配送事故、アフターフォローが気になる人は、日本版を購入されると安心ですね。日本版は Amazon.co.jp や楽天市場でも売っているのですが、オンライン書店『ELT BOOKS』なら 20% OFF で手に入ります。
[ELT BOOKS のホームページ]
【ORTのレベルについて – 選び方 (4)】
レベルチャートを見ても具体的にどのレベルを選べば良いかの目安がイマイチわからないので、ORT を実際に使ってみた所感を載せます。英国版 ORT に付属のガイドでは、Stage1 〜 3 で ネイティブ 4 〜 5 歳、Stage4 〜 6 で 5 〜 6 歳を推奨年齢としていますが、使い方次第ではいつでも読めることがわかりました。以下は具体的な難易度の感触です。
■Stage 1 〜 3 : “This is a pen.” レベル
赤ちゃんのうちから読み聞かせできるのがこの辺りです。”I am 〜”, “I see you.” 程度のフレーズが出て来ます。
First Stories
Stage1 なんかは、登場人物の名前や “Oh, no!” 的なのが大分多いです(笑) つまり “内容のレベル” としては、物や人に名前があることや、感情の動き、数語の短いセンテンスを作ることから始まります。“英語のレベル” は「日本の中学校教科書の最初の方に出て来る程度」と思っておけば良いです。以上のことから、「内容が理解できるようになったら」というのがわかりやすい目安になると思います。日本語の絵本の選び方と同じです。絵本として楽しみつつ、身の回りの言葉を覚えるのに役立ちます。

Stage2 からは、動詞の過去形なども出て来ます。be 動詞や have, get などの動詞を覚えるとかなり会話ができるようになりますが、不規則活用動詞のため、活用は覚えるしかありません。中学生くらいから論理的に覚えるやり方も良いですが、小さな頃に「その言葉が使われているシーンにたくさん触れる」ことで、時間はかかりますが自然に身に付けることもできます。


“トリッキーワード (Tricky words)” または “サイトワード (Sight words)” と呼ばれる、フォニックスのルールでは読めない単語もあちこちに出て来ます。
Phonics
自分で文字が読めるようになってから読むのに適します。幼稚園に入ってから読むくらいで丁度良いです。お話ではなくクイズ形式になっているので、意味がわかるようになってから出した方が良さそうです。

■Stage 4 〜 6 : 小学校低学年の読書レベル
1 歳後半くらいになれば、最後まで集中して読んでくれるでしょう。Stage5, 6 辺りには助動詞やイディオムも普通に出て来ます。小学生が読む本と変わりません。



【我が家の利用状況】
うちの子が 1 歳なりたての頃は、一度に見せるとカードのように出したり入れたり、読んでいるのに次の本を持ってきたり ✕ 100・・・とおもちゃになってしまったので、見えない所にしまい、1 冊ずつ出すことにしました。
1 歳半になった今では、お膝に乗って楽しく聞いてくれています。慣れればこの大きさ・薄さが、小さな子に丁度良いんですよね。
”I Can Trick A Tiger” や “Save Padding Wood” など、絵の中に動物が隠れているお話が特にお気に入りです。そんな感じで ORT の絵本は細かい所に遊びがあります。それが私達親子が ORT にハマった大きな理由です。絵を見ながら色々とお話しできて、親の私も飽きずに楽しめます。
あと ORT に含まれている Phonics は、私もオススメの発音練習法です。小さなお子さんと読む場合は、ストーリーを読む中で何度も音を練習できる教材が、お勉強っぽいものよりも集中して取り組めるはずです。私が買った ORT には、そういった本がたくさん入っていました。

ちなみに我が家の子(1歳後半)は、日本語も話しますが、英語も大分覚えました!「あまり早く英語をやると日本語が遅れる」という話もありますが、そんなことはなさそうですよ(?) むしろ語彙が増える気がします。うちの子はたとえば “うさぎ”と言っても “Rabbit” と言ってもうさぎを指すし、”晴れ” でも “Sunny” でも外の太陽を指します。どうも日本語・英語両方の意味をわかっているようです。
※ 注※
海外サイトで本を購入する (=輸入する) 場合、国内オンラインサイトで買うのとは異なる点があります。一番重要な点では、決済方法や購入時期によりレートが異なることです (£ → 円換算時に影響)。また、品質や梱包は日本より甘いのが普通です。私は今まで事故が無く、梱包も気にならなかったのですが、完璧で丁寧な対応を望まれる方は、国内で購入されると良いです。
レートについてはややこしいので、以下の記事にまとめました。
運営者です。
上記記事内に書いた「不良品」の件、その後の報告です!
http://libro-libra.tokyo/2018/11/07/【個人輸入ー余談】イギリス-thebookpeople-の不良品対応/