パウパトロールの英語絵本いろいろに載せていた「パウパトで学べる英語」に、加筆してみました。パウパト達が使う英語の意味やニュアンスを知りたい方に。
パウパトロールで英語を学ぶメリット
このアニメ、子供が英会話を学ぶのにも結構おすすめです。短くてテンポの良い、キャッチーなフレーズが繰り返し出て来ます。
パウパトを観てみると、人(犬)間関係や各キャラクターの性格が、使われている英語にも表れています。
ケント/Rydar のことは ”Sir” と呼び、大切な友人として親しみを持ちながらも、リーダーとして慕い・尊敬している・・・
正義感が強くてマジメなキャラクターは少しお堅い話し方をする・・・
という風に、キャラによって話し方だけでなく、言葉選びも異なっています。
ケント/Rydar とパウパトロールたちは子供でありながら、街の警察的な役割を担う存在でもあります。
このようなトラブル解決ストーリーの中には、「友人や街の人との日常会話」に加え、「トラブルを察知する」「助けを求める」「お礼を言う」といったやり取りが出て来ます。
それらは生きるために絶対に必要な英語。早いうちから海外旅行に行きたいとか、将来海外を目指したい子供にとっては、特にためになりますね。
パウパトロールに出て来る日常英語表現
ストーリーの流れに沿って、アニメによく出て来るフレーズの中から、”日常的に使える一般的表現”を中心に拾ってみました。
1. 助けを呼ぶ
- Ryder needs us. ライダーが自分たちを必要だ
- I need you. 君が必要だ
Ryder needs us. / I need you.
“I need you” って、「言い方」によって雰囲気が随分変わりますね。恋人への甘い言葉としても使えるし・・・アニメの中では、何か問題が起きて切迫したシーンで、「上司と部下」的な人間関係の下で使われています。私も仕事で一緒になった外国人の方から、”I need you.” や “I need your help.” と言われていました。
どのような言い方をするかは話の流れによりますが、急に出て来ても、どんな場面でも誤解が無いのは、「誰が」「何を」「何のために」をハッキリ示す言い方。パウパトのお話の中でも、いなくなった鳥を探すのを手伝って欲しい時に “I need you to help look for him.” と、Ryder が Marshall に言うシーンが出て来ます。
2. 集合
- Ready for action, Ryder, Sir. 準備OK、万端だ
- Ready for a ruff-ruff rescue.
- Mighty Pups are ready to go. 〃
- Right here. ここにいます
- No job is too big, no pup is too small. できないことは無い
Ready for action, Ryder, Sir. / Ready for a ruff-ruff rescue. / Mighty Pups are ready to go.
“Ready” という単語は、パウパトの中でも日常の中でもよく耳にしますよね。何を Ready するのか明確にしたい時は、「Ready for + 名詞」または「Ready to +動詞」のセットで使います。 “ruff-ruff” は「ワンワン」という鳴き声。”ワンワンレスキュー” なんて、かわいらしいこと!
Right here.
名前を呼ばれた時に “(I’m) Here. (ここにいます)” と答えるシーンで使われています。”Here.” だけだと言い方によっては「は〜い」みたいな雰囲気になりますが、”Right here.” と勢いをつけて言うと、場面が引き締まった響きがしますよね。お話の中では、Ryder の司令を受ける時のパウパトが言っています。
“Here” という言葉は、 “Here you are. / Here it is. (これどうぞ)” などと人に何かを渡す時の声かけにも使われます。
No job is too big, no pup is too small.
直訳すると「どの仕事も大きすぎるということはない、どの子犬も小さすぎるということはない」。パウパト達にできないことは無い、パウパトが解決するので任せてください、ということですね。
3. 状況を説明する
He has an emergency. ピンチだ
He has an emergency.
“has / have” は、とても便利な動詞です。”I have + [状態を表す名詞]” と言うだけで、今の自分が置かれている状況や抱えているものを伝えることができます。
- I have a emergency. 緊急事態が起きている
- I have a trouble. トラブルが起きている
- I have a headache. 頭痛がある
- I have a fever. 熱がある
- I have an appointment. 約束がある
- I have a question. 質問がある
4. 助けに向かう、待ち合わせる
- We’ll be there on the double. 大急ぎで駆けつけるぞ
- Paw Patrol is on a roll. 絶好調だ、乗ってる
- See you at 〜. 〜で会おう
- I’m on the way. 今すぐ行くよ
5. 仲間と分担する、相談する
- Chase is on the case. 担当する、対応に当たる
- I’m fired up. 燃えてきた
- Green means “Go”.
- Let’s dive in. さあ始めよう
- Ready, Set, Get wet.
- Wait for me.
- At your service.
- Here we go. さあ行くぞ!それっ
- All right. 了解
- What are we going to do? どうしよう
Chase is on the case.
チェイスがいつも使うセリフです。“case” は一つ一つの「事件、問題」を指します。
コロナ関連のニュースでも、感染者数を表す時によく聞こえて来ましたね。”case” 自体が “感染者 (an infected person)” という意味を持つわけではなく、 「ケース/事例が報告されました」というニュアンスで使われています。
More than 1,000 cases have been confirmed.
→ 1,000 以上のケースが確認された
→ 確認された感染者数は 1,000 人以上。のように日本語版ニュースでは訳されています。
I’m fired up.
消防車に乗る Marshall のセリフ。「ワクワクして気分がノッて来た」とか「やる気に満ちあふれて張り切っている」といった状態を表す時に使える表現です。
英語で英会話を学べる書籍『Practice Makes Perfect – English Conversation』の中で、”Pumped (気持ちが高ぶり、心臓がドキドキして来る様)” の言い換え表現として出て来ました。
Let’s just dive in.
Zuma のセリフですが、ちょうど今ミシェル・オバマさん (オバマ元大統領の妻) が始められたばかりの Podcast にも出て来ました。直訳すると「潜ろう」となりますが、”Let’s get started.” とか”Let’s begin.”などと同じ使い方をされる言い回しです。
Ready, Set, Get wet.
こちらも Zuma のセリフ。Zuma はホバークラフトに乗る水のレスキュー隊員なので、水にまつわる単語が多く入って来ますね。
運動会やスポーツ大会で、これとそっくりなセリフが出て来ます。
“Ready, Set, Go!” ― 「位置について、用意、ドン!」
6. 困っている人に会う、安心させる
- What’s up? どうした?元気?
- Don’t worry. 心配しないで
- We’re here to help. 助けに来たよ
What’s up?
とてもカジュアルな表現で、仲の良い友人間ではよく聞かれます。少し会っていなかった友人に「(会わない間) 何かあった?」と尋ねる感じですね。
目上の人に言うと結構失礼な響きがします。それと、パウパトは北米のアニメなので出て来ますが、アメリカ英語の表現です。
これに対する返しは、
Nothing / Not much. 特に何も。
I’m doing great / good. 元気だよ。
のように答えるのが簡単で一般的です。
7. 励ます、応援する、讃える
- Hang on. 手を離すな、頑張れ、踏みとどまれ
- Good work. やったぞ、上手いぞ、いいぞ
- All set. 準備OK、全部揃った
- Yippee! やった、わーい
- It worked. 上手く行った
- awesome 素晴らしい、クールだ
Hang on.
電話で相手を待たせる時にも使いますね。
Please hang on. お待ち下さい
ただ、若干ぶっきらぼうな感じにも聞こえます。似たような表現なら
Please hold on.
の方が少し丁寧な気がします。より一般的なのは、
Just a moment (, please).
でしょうか。
“hang on” = hold on = 「(受話器を) 持ったままにする」ということ。”hang” 自体は「吊るす」「引っ掛けておく」という意味。
「電話を切る」は “hang up” と言いますが、日本語と反対の表現に感じてしまいますよね。これは、昔の、そのまた昔の電話が、壁にかけて使っていたからなんですね。
公衆電話を想像してみてください。受話器をかけない状態だと、ぶらーんと垂れ下がっていますね。
そういえば、タロットカードに “The Hanged Man” というカードもありましたね。意味はもちろん「絞首刑になった人」です。
Good work!
子供への褒め言葉として最も使われる表現の一つですね。”Good job!”、”You’re doing great!”、”Very good!” などと、たくさん褒めて、ニコニコ笑顔を引き出して、育ててあげたいですね。
“work” は、機械や物事がスムーズに動く様を表します。よく家電が壊れた時などに、”It doesn’t work. (動かない)” と言われます。
8. 解決!またいつでも呼んでね
- whenever you’re in trouble 困った時はいつでも
- If you ever need us, just yelp for help. yelp:大きな声で叫ぶ
- The PAW Patrol saved the day! トラブルから救った
いつの間にか Amazon Prime でも観られるようになっていました。残念ながら英語版は国内では観られませんが、日本語版は一話目無料。
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