[Usborne] All About Diversity – 多様性を学べる絵本

この本は、ぜひ学校の図書室に置いたり、読み聞かせなどで利用していただきたいと思いました。日本の学校のような環境だと、子供が多様性を学ぶ機会が全然無いからです。

はじめに – 私がこの本を準備した理由

日本は、日本語を話す日本人の割合が 95% を超える単一民族国家とされています。「Diversity (多様性)」を意識する機会は、多民族国家と比較すると極端に少ないものと思われます。

ですが、周りをよく見てみましょう。

元々は、北海道には「アイヌ」の人々が住み、沖縄は「琉球王国」が統治する他の国でした。ほんの 150 年ほど前のことです。

また、日本で暮らす「外国人」の数も年々増えています。

「心身に不自由を抱えた人」もたくさんいます。車椅子に乗った人、杖をついている人、目が見えない人、耳が聴こえない人、身重の妊婦さん、病気や怪我をしている人など・・・。

<参考> 在留外国人数の推移

内閣府 – 日本で暮らす外国人の人数・出身地域・在留資格等はどのような状況ですか

私達が住んでいる街は、基本的に「五体満足で健康な地元民」向けの設計で作られています。日本語を十分理解し・健康で・身軽な人は、特に苦も無く日々の暮らしをこなすことができるでしょう。

このような環境にあるからか、「五体満足で健康な地元民」以外の人は「例外」扱いされます。「本当は色んな人がいる」と気づいていないマジョリティの人が多いほど、この傾向が強いのではないかと思います。

しかし、たとえあなたが今はマジョリティであっても、その枠を外れた瞬間に「社会的弱者」になるということです。人生が上手く行っていて強気な時には気づきませんが、これはとっても恐ろしいことです。

多様性が意識されていない場所では、マイノリティに属する人はとても苦労するし、心細さと疎外感を感じることになります。

皆さんは経験がありませんか?

クラスで自分だけ意見が違った時の不安。

脚を骨折して皆について行けなかった時の心細さ。

地元の人しかいない地方へ移住した時の疎外感。

辛いことがありすぎて心を病んだ時の絶望感。

誰もいない中で子育てをしていた時の孤独感。

この辺の問題の多くは、人々が多様性を意識することで解決できるのではないかと思っています。

長くなりましたが、これが私がこの本を準備した理由です。我が子がマイノリティになった時に、自分を追い詰めないように。周りにマイノリティと思われている人がいる時に、その人の不便に気づけるように。日本にいると見えにくいことを学ぶためです。

本の中身

カッコ書きは、本に出て来る言葉です。

こちらは「多様性とは何か?」と疑問を投げかける 1 ページ目ですが、まんま日本の小中学校の様子で、読み始めたそばから辛くなって来ます。

「もし人々が皆同じ姿をして同じことをしたり言っていたら、つまらなくない?」

だけど人は皆違って、こんなにカラフルな世界に私達は住んでいます。「一人一人違うこと・・・それを Diversity (多様性) と言います。どちらの世界が面白いと思いますか?」

 

子供の園に外国の子がいて、我が子はその子のことを「日本人じゃない子がいる」と最初怖がっていました。それが、私がこの本を買った直接のきっかけでした。「ただ見慣れていないだけで、中身は同じ人間だよ」と、教えてあげたかったから。

「私達は皆違う。だけど一つだけ同じなのが、私達は皆 Human、人間なのです」

言葉だけでなく、パン一つ取っても、世界には本当に色んな種類がある。ダンスだって違う。

教室を見渡してみると、色々な子がいる。皆の肌や目の色が違う理由も書かれています。

日本の学校では「男の子/女の子」と、言われ過ぎだなと感じます。ロクに物心つかない頃から、なぜか「男/女」という意識を徹底的に叩き込まれます。学校だけでなく、おもちゃ売り場も性別で分けられているし、いま子育てしている 20 代 30 代の親でもそうなので、日本は 30 年後もあまり変わっていないんじゃなかろうか・・・と心配になります。

「だけど、もう私達は知っています。」

「男の子が明るい色の服を着ても良い。女の子が明るい色の服を着ても良い」

「男の子が泣いても良い。女の子が泣いても良い」

「男の子が親切にしても良い。女の子が親切にしても良い」

体は違う。だけど、何をするかはその人の自由なのです。

対して日本の幼稚園では・・・

子供の園では、運動会の時の飾りも「男の子は青、女の子はピンク」と決まっているし、自画像を描く時にも、先生から「髪は黒」で描くようにも言われたそうです。自画像は見たままを描くべきものなのかもしれませんが(?)、好きに描かせたら良いと思うし、むしろ「自分の中にある自分」を描くのも、面白いと私は思いますけどね。だって外見と中身って、全然一致しないし。私自身も、外見(他人から見える私)と中身(本当の私)のギャップに、随分苦しんだものです。

朝と帰りの挨拶もセリフが決まっていて、それ以外の言葉で言うと、やり直しさせられたり、変な顔をされたりします。私はここがすごく嫌で・・・だって、挨拶は心から出て来るもの。なのに、なぜいつも同じセリフを言わなければならないんでしょう。我が子は最初は一番元気に挨拶していました。外ではすれ違う皆に挨拶する人です。それが、幼稚園では挨拶できなくなってしまったんですよね・・・。

過去に遊びに行っていた英語幼稚園では、”Bye!”, “See you!”, “See you tomorrow!” などそれぞれ自分の言葉でお別れの挨拶をしており、直されることもありませんでした。

日本の幼稚園では、一人一人の気持ちは無視して、全体で揃えることを強いられます。年齢で判断され、言動が揃っていない子はそれをいちいち直され、ただ一つの正解に基づいて「できる/できない」を評価される世界。こういう教育の中にいるから、私達は自己肯定感が挫かれやすいんだろうなぁと思いました。

この本には、自分と違う世界の色々なことや、男女や人種ばかりでなく、脳の違い、色んな家族の形、世界の食べ物やイベント・・・何が同じで・何が違って・なぜ違うのか・違うからどうなのか、など Diversity について子供達と話し合えるヒントがたくさん詰まっています。

「あなたは何が好きですか?」

「世界をもっと良くするために、あなたならどうしますか?」

おすすめ購入先

Amazon.co.jp で買いました。私の時は Book Depository 配送なので時間がかかりましたが、今は Amazon 配送ですぐに届くようです。

1か月前

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